ミラー図法やその他の図法

現代の世界において、よく使われている地図は何かというと、実はミラー図法で描かれた地図ではないかと言われています。

メルカトル図法に似た見た目をしていますが、メルカトル図法と比べて、面積の歪みは少なく、方角の歪みは多い、という特徴があります。

投影図法もメルカトル図法と同じく「円筒図法」を利用しています。

どうしてこの図法が生まれたかと言うと、じつはメルカトル図法には、北極や南極などの極点を表示しようとすると、どうしても無理が生じるという問題点がありました。

その問題点を解決するために、ミラーという人物によって研究・考案されたのが、このミラー図法です。

ミラー本人はこの図法を「変更メルカトル図法」とも呼んでいたと言われています。

また、開発の経緯の一つに「北アメリカと南アメリカを一つにつないで表示するため」という理由もあったと言われています。

北アメリカと南アメリカをそれぞれ別々に作図し、中央部分で繋げるように描かれているようです。

ミラー図法で描かれた世界というものは、方角表示が正確ではなく、引き延ばされている場合があるので、注意が必要です。

ミラー図法の地図で見た場合、日本から見て東の方角に描かれている地域が、実際の世界では北東に位置する、などの場合があります。

このように、地図というものは「絶対的に全ての情報が正しく描かれている」ということはなく、ひとつひとつの図法によって描かれ方の特徴や、見る上での注意点などがあります。

ここで紹介した意外にも、例えばボンヌ図法と呼ばれる、ハート形のように歪んだ疑円錐図法のものがあったりします。

パッと見ると妙な形に見える図法もありますが、それぞれの特徴を理解していくと、なぜそのような描き方をしているのかを理解することができますね。

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