ユニバーサルデザインとバリアフリー

ユニバーサルデザインという言葉を聞いたことがあるでしょうか。この言葉は、可能な限り多くの人が使用することのできる物や空間のことを指しているようです。子供から大人まで、また、障がいを持っている人も同じように快適に過ごせるようにすることが目的として生まれた考え方と言えるでしょう。小さい子供は、窓から外を見ようとしても、背が低いため見られない。そういった時に、窓を床の近くまで低く設置するという工夫を行って行くのが「ユニバーサルデザイン」と言えるでしょう。もっと身近な例を挙げると、みなさんは、シャンプーとリンスの入れ物の違いを知っているでしょうか。よくボトルを注意してみると、実はシャンプーのボトルだけ、側面がでこぼこしているのに気がつくでしょう。これは、目が見えない人のためだけではなく、まだ字を読むことの出来ない子どもでも、触っただけですぐに見分けが付くようにというところからのアイディアなのではないでしょうか。 ユニバーサルデザインという考え方が、多く周知される以前は、バリアフリーという言葉が多く使われていたのは記憶に新しいのではないでしょうか。これも、壁や障がいを意味するバリアという言葉のまま、階段をスロープにして移動をしやすいようにしたり、ドアノブを低くしたりと障がいを持った人の視点でデザインをしていく考え方でしょう。しかし、老人ホームなど、障害を持っていないけど、自力のみでは生活に少し支障が出てしますといったケースが多く見られるようになり、近年では「ユニバーサルデザイン」という言葉の元に、より良い暮らしを考慮し、さまざまな発展が見られるようになっているようです。これからは、地形図や地図記号もユニバーサルデザインとなって行くことも予想されるでしょう。